道外れの人生(改)

【思い出】
今は亡きN店にこの機種が設置されていた。

N店は駅前にある小さなパチンコ屋で

設置機種はパチンコがモンスターハウス

パチスロはハナビ、バーサス、大花火

花月、ルパン三世、スノーキー、

トリプルセブン、そして今回紹介する

ビーキッズクラブ2000などだったが

そのほとんどが裏モノ化していた。


もちろんビーキッズクラブもバリバリの裏モノ。

仕様は初当たりとコイン持ちカットで

連チャンはビッグオンリーの速攻連と

かなり荒く、N店では登場からしばらくして

裏モノ化するなり、店の看板機種となっていった。


そんな私もこの店は普段からオリンピア系の機種を

多く設置しており、尚且つ力を入れていたので

ルパンやスノーキー目当てで行くことがあった。


©オリンピア


そしてビーキッズが登場して数か月経った頃。

私はN店でスノーキーだかの設定狙いでミス。


その後は裏ではあるが、同じイベント対象の

ビーキッズを打っていた。

初打ちではなかったのだが、正直

技術介入性も低く、完全告知で

全くと言っていいほどつまらない。

ただ出玉の方は絶好調で、スノーキーの負債を

一瞬で取り戻していた。


で、横には当時付き合っていた彼女が

打たずに私の台を暇そうに見ていたのだが


「お客様、打たないのでしたらあちらに
休憩スペースがございますので」


そう言われ、彼女は店員の指示に従ったが

数分してまた戻ってきた。

この女がまた生意気な小娘であり

私も手を焼いていたのだ。


しばらくして今度は別の偉そうな店員が

やってきて・・・


「お客さん、高校生でしょ？
困るんだよねー、とりあえず帰って」


少々パンチの効いた白ワイシャツの男が

彼女に詰め寄った。

私の連れだということもわかっているようだ。


普通ならば、失礼だなこの野郎

免許証見やがれ馬鹿野郎

で済む話なのだが、実はこの彼女は

17歳の高校生であり、本当にパチ屋に入れる

年齢ではなかったのである。




つい数か月前にラーメン屋で引っ掛けた

ピッチピチの女子高生をパチ屋に連れてきた

私は責任重大。

ということで今連チャン中の私が揉めると

マズイ。


そう思ったのだが、彼女はタバコをふかしながら

一言・・・


「高校生じゃねーし。
てか誰も居ないんだから良くない？」



小生意気な不良娘は嫌いじゃないが

この時ばかりは彼女の鼻に糞を詰めたくなった。


ただなんとかなだめて、結局、彼女は店の外で

私を待つことになったのだが、ブチ切れて

先にタクシーで帰ってしまった。

そのおかげか私が打っていたビーキッズは

5000枚オーバーの爆裂をかまし

その日の夜は彼女を連れて高級焼肉屋で

たらふく肉を食べたというわけである。


ちなみにこのN店だが、その後すぐに

パチンコの遠隔操作で経営者が逮捕され

突如営業停止を喰らい

そのまま閉店してしまった。

当時の知り合いに話を聞くと

その時、何万発、何万枚もの貯玉を下ろし忘れた

一部の常連客が換金所の前で天を仰いでいたという。