道外れの人生(改)

■私の台を打つ常連の婆さんの美人な娘
ビクトリーボムは4号機時代からパチスロを

打っている者でもあまり打った人は少ないだろう

マイナー機だが、5号機ディスクアップを

打ち込んでいる人は聞いたことがあるだろう。

この機種のキャラがディスクアップの

ビッグ確定のプレミアム演出として発生することが

あるのだ。


©サミー


今でもこうして密かに再登場している

ビクトリーボムだが、今回は私がこの機種を

初打ちした時の話をしよう。


・・・2000年春。

デビューから既に数か月経った頃、某K店に

遅れて導入されたのがコイツだ。




K店は商店街にあった古めのパチンコ屋で

いわゆる地域密着型の店として

常連に愛されていた。


この店には等価のコンドルやタコスロも

設置してあり、ライバルもほとんど居なかったため

私はたまに打ちに行っていた。

ライバルが少なかったのはおそらく店の横に

駐車場が無く、車で来れないからだろう。
※正確には駐車場はあったが、店舗から
離れており、それを気付かない客も多かった
ようだ。


そういうわけでたまにK店に行くと

静かで誰も居ない島で一人、甘いコンドルや

タコスロで癒され2万勝って一日を終える。

そんな何気ない日常が好きだったわけだ。


・・・が、そのコンドルやタコスロが突如

新台入れ替えによってついに撤去される。

それがビクトリーボムの導入である。

某日、私はK店にコンドルを打ちに行こうとして

たまたまビクトリーボムの新装に出くわした

というわけ。


なので朝一からこの台を打ってみたのだが

印象としてはつまらなかったという記憶しかない。

多ライン機お約束の確率が高いかわりに

ビッグ中の枚数が取れず、技術介入性も低い。

マックスボンバーではジャックハズシなどの

攻略要素もあったが、この機種にはなく

辛い印象が強かったというわけだ。


それに隣で打っている客がこれまた

常連のいけ好かないババアで、強打と

チラ見を5秒に一度やるものだから

私はまだ高設定の可能性のあった台を

昼前にはヤメてしまった。

するとどこからともなく、ババアの娘らしき

女がやってきて私がヤメた台に着席。
※仲良さそうに話しているだけだったが。

ババアに似てどんなブス顔をしてやがるんだと

一目見たところ、これが驚くほどの美人で

こんなことならババアと仲良くしておけばよかったと

この時一瞬思ったのである。




・・・この20年前の出来事を、ふと先日ジャグラーを

打っていた時に思い出した。

私がボーナスを引く度に隣のババアが

舌打ちするので、いつぶん殴ってやろうか

カチカチきていたところ、島の向こうから

やってきた北川景子を3倍綺麗にした娘さんらしき

女性と仲良さそうに話をしていたのだ。


『おば様、貴女の老後の面倒は全て
私が見ます』


そう言わんばかりにそれまで無視していた

おば様のボーナスを揃えてあげた。

過去の過ちは決して繰り返さないように

何かあるんじゃないかと淡い期待をしながら

おば様にめいっぱい優しくしてあげたのだが

5回目かのバケを揃えてあげた瞬間

おば様が私の手をバシっと払いのけた。


おば様「バーばっかりじゃないの！
さっきの子はビッグばっかりなのに！」


その瞬間、昔の出来事の続きを思い出した。

常連のババアの娘であろう女性が私のヤメた

ビクトリーボムで5000枚オーバーの爆裂中、ババアが

コンテストか何かを打っていた私に話しかけてきたので

てっきり娘のお礼でも言ってくるのかと思ったら

こう一言。


ババア「あの女途中から来て出して
私がやればよかった！」


娘でも何でもなかったのは私の勝手な勘違いだが

1つ言えることは、今も昔もパチ屋に居る

ババア（女）には所詮あくどい人間が多い

ということである。