■大ヒット機種「獣王」の後継機登場2002年と言えば、ちょうど爆裂AT機時代真っ只中で
パチスロ業界はかつてないほどの盛り上がりを魅せていた。
その理由はもちろんパチスロの出玉力であり
裏モノさえも凌駕する性能を持つ台が多く登場し
もはや裏モノ自体も廃れていった頃である。
そんな中で登場した『猛獣王』
※詳細なスペックなどは過去記事を参照。2002年パチスロ!獣王の後継機『猛獣王』で2万枚!設定6を打った時の思い出。
©サミー
獣王の後継機として登場した本機は
初代よりも爆裂度はアップし、何より
天井の爆発力が格段に上がっていた。
さらにスペックも初代よりも若干アップしており
設定6の機械割は150%を超える。
そのため、当時のプロの間では
設定狙い、天井狙いと重宝された機種である。
■某店のリニューアルオープンで連日設定6をツモる年の瀬も迫る2002年12月。
街は雪景色に包まれていた。

私はこの頃と言えば、丁度某パチンコ屋のH店が
リニューアルオープンし、当時の人気機種である
猛獣王などをメインに立ち回っていた。
真冬だったこともあり、朝は酷い寒さだったが
打ち子(テコ)を使い、早朝から並んでいた。
当時のハイスペック機はそれだけの魅力が
あったということである。
■約束した彼女とのクリスマスH店は郊外にある中型のパチンコ屋で
昭和40年代から営業を続けており
今でも主に年配層に人気のある店である。

2002年の12月中頃にリニュ―アルをしてから
私は連日H店に通い詰めていた。
以前も記事にて紹介したことがあるが
この店には朝一の出目サービスがあり
例えば7が並んでいるといった特定の出目が
揃っていると高設定のチャンスというものだ。
普段ならば7が並んでいるものしかないのだが
リニューアルしてからしばらくは、他にも
様々な出目が並んでいたのだ。
その中で私はとある法則を見つける。
7並び以外の特定の出目は猛獣王に限り
いくつかあって、その中に全リールが3連ブランク絵柄に
なっている台があったのだ。
※通称3連木と言われていた。この出目になっている台は実は設定6確定であり
最初は私しか気づいていなかったのである。
このサービスは2週間ほど続いたのだが
そのおかげで連日猛獣王の設定6をツモり続け
連日連勝。
※もちろんその出目が無い時あったり
無くても設定6があったりもした。リニューアルオープンということで、ある程度の並びは
必要だったが、数時間並びさえすれば
平均15,000枚確定という、まさにパラダイス店
だったのだ。
・・・そんなある日。
いつものように朝からH店に突撃し
猛獣王の島へ。
まずは出目をチェックし、その日は3連木の台は
なかったものの、前日の下見でチェックしておいた
台に着席。
H店は過去2~3日最も凹んだ台に設定6を
入れやすいという癖があり、たとえ3連木の台が
なくても、店が6を入れてくれるならば
比較的ツモれるような状況だった。
・・・で、判別していくのだが、どうやら設定6ではなく
設定5らしき挙動。
設定5でも十分勝負になるので、打ち切っても
良かったのだが、この日は彼女との約束があり
彼女の学校が終わる夕方頃にヤメ。
当時付き合っていた彼女は服飾の専門学校に
通っていた女性で、オシャレで可愛い女の子
という感じである。

ただ、一つ難点だったのは、彼女は
私がパチスロ生活をしていることに対して
理解がなかった。
これはよく考えれば当然のことであり
一般人が不安定なパチプロに対して
ましてやそれが彼氏だとすれば、よく思わない方が
普通である。
そのため、彼女との約束がある時はどんなに
良い台をツモっていようが、ヤメなければならない。
・・・で、この日、猛獣の設定5を夕方まで打った後は
約束通り街中でデートをしていると、ちょうど
そこでイルミネーションのイベントを開催する
とのことだったので、クリスマスはそこへ行こう
ということになった。
・・・で、クリスマス当日。
この日はH店のイベントで、朝一から
猛獣王を打ちに行っていた。
これが見事に設定6・・・
とはいかず、昼前にはスカして
店内をフラフラしていた。
夕方からは彼女との約束があるので
このまま大人しく帰るのでも良かったのだが
負けたまま帰って、彼女とデートをしても
テンションが上がらない。
というわけで、他に良い台が無いか
探していたのだが、そこで見つけたのが
猛獣のハマリ台。
以前記事で紹介したが、この台の天井は
1201G以降のチェリー成立でほぼサバチャンが
発動するのだが、天井はボーナス成立まで
続くのである。※しかも単発以外の選択率も高い。・・・つまりボーナスさえ引かなければ
終わらない。
これは朝一の負けを取り戻すチャンスだと思い
打ち始める。
で、見事に天井到達。
これがボーナスを全く引けず、チェリーから
サバチャン引きまくり。
しかも設定は悪くなかったのか
明らかに単発以外も選択されており
途切れることがない。
※高設定ほど単発以外が選択されやすい。結局ボーナスを引いたのは2000G以降だった
と思うが、その後もサバチャンが終わらない。
夜高確でもハズレを引きまくり、上乗せに次ぐ
上乗せで、一撃1万枚。
そこで一度途切れるも、すぐにビッグを引き
ハズレを引いてサバチャン。
設定はおそらく5だったのだが
時間も無かったので、とりあえず取り切ったらヤメて
彼女とのクリスマスデートに急ごう。

・・・そう思っていたのだが、これが終わらない。
連が途切れてもハズレやボーナスを引き
サバチャンに入るしで、ヤメられないのだ。
そうしているうちに結局、彼女との約束の時間が
迫り、私はもう少し待つようにメールをするのだが
約束の時間を過ぎる頃に、彼女から
5分おきに電話が来る。
私は消化に必死だったので、出ることができず
メールで「もう少し待って」と送るので精一杯だ。
・・・結局、全て取り切った頃にはすっかり夜に
なっており、換金して彼女に電話する私。
※出玉は15,000枚ほど。が、電話に出ない。
電話も拒否になっているし、メールも
エラーで返ってくる。
完全に怒らせてしまったわけだが、正直
通常時ならまだしも、当たり中の台を捨てることなど
できるわけがない。
それについて何度も弁解したのだが、彼女は
全く理解しようとはしなかった。
打ち終わった時点で、既に時間は夜10時を
過ぎていたと思うが、ここで彼女の家に行って
素直に謝るのか、そのままにするのか。
要するに彼女を取るのか、パチスロを取るのか
究極の選択を迫られていた。
で、私が取ったのは「パチスロ」であり
これが彼女との最後のクリスマスとなった。
・・・10代の頃、パチプロとして生きていこうと
誓った私が女で自分の人生を潰されるわけには
いかなかった。
この時、もし彼女を取っていたのなら
今頃は真っ当に働いて、結婚をして
普通の人生を歩んでいただろう。
それでもそうしなかったのは、格好良く言えば
パチスロが好きだったから。
正直に言えば楽に稼げたからだ。
人は楽な方、楽な方へと行きたがる
本来怠け者な生き物である。
私もそう思うまま、好きなように生きてきた。
ただ、それが正しい選択だったかどうかは
今、シケモクを吸い、安酒を飲んでいる私自身が
一番よく理解している。
シェアして皆に教えよう!
http://mitihazure.blog.fc2.com/blog-entry-1578.html女とパチスロどっち取る?若い20代のスロプロが失恋した最後のクリスマス
- 関連記事
-